日本ナレーション演技研究所(通称:日ナレ)の合格倍率はどれくらいなのか気になりますよね。
まず日ナレに入所する倍率ですが、素行が悪い・意思疎通が出来ない等でなければ入所できるのでほぼ1倍です。
次に入所して事務所に所属が出来る、つまり声優になれる倍率は約99倍(合格率1.0%)といわれています。
こう書くととても高い倍率ですが、あまり気にせず「へーそうなんだ」くらいに考えた方が良いですよ。
なぜ倍率をあまり気にする必要がないのか、ここでは日ナレの関連事務所に所属する流れや所属倍率のほか、事務所合格率UPのための考え方についても説明していきますね。
こんにちわ!現役声優・ナレーター・演劇団体代表の「しいな」です!
事務所名は明かせないけど、声優を目指す人なら必ず一度は耳にする事務所に所属しています!
私は日ナレではないんですが、運よく特待生になれて今この道を進んでいます。
微力ながら、声優志望の方の助けになればと思ってます。
日ナレのコース詳細、学費、年齢など
日ナレには、全国に16カ所に校舎があり、授業料は週一クラスであれば初年度24.5万円~と声優養成所の中でも比較的安価なため、私が選んだ【学費が安い】声優養成所おすすめ2024|費用一覧比較ランキングでも上位をキープしています。
週1回・週2回のクラスがあり、各々基礎科・本科・研修科に分かれていて中学卒業以上~35歳までの方を対象に受講が可能です。
ナレーターセミナーはオプション的なクラスで、基礎科を受けて進級した方でないと受けることが出来ません。
また小学5年生~中学3年生を対象にしたジュニア声優クラスがあり、これら4クラスが年に1度関連事務所のオーディションを受けることができます。
スタートアップクラスにはオーディションは無く、年度末に基礎クラスへ編入することが可能です。
さらに詳しい内容については日ナレのホームページから資料を取り寄せてみてくださいね。
年齢制限で応募できないという方は…
声優養成所は年齢制限を設けている所も多いので応募できない方もいらっしゃるかも知れません。
しかし声優の道を諦める必要はありませんよ。
近年では様々な年代の方が声優を目指せるようになっており、それぞれのルートや通える所を年代別にまとめたので良かったら目を通してみてくださいね。
関連事務所オーディション&進級審査
日ナレには6社の関連事務所があり、毎年1月~3月に行われる関連事務所オーディションに合格することでプロの声優としてデビューできるチャンスがあります。
関連事務所オーディションは1次~3次審査まであり、3次審査に合格することで晴れて事務所に所属することが出来ます。
所属オーディションに受からない場合でも、進級審査に合格すれば「基礎科→本科→研修科」とステップアップすることができ、各クラス2年間までは同じクラスに在籍することが可能です。
日ナレの関連事務所オーディションの倍率は?
関連事務所のオーディションは、全国16箇所のレッスン生全員が対象(スタートアップクラスを除く)なので、推定ではありますがどのくらいの倍率になるのか計算してみました。
1クラス20名想定 | クラス数 | 推定人数 |
週1回クラス | 7クラス×16校 | 2240名 |
週2回クラス | 16クラス | 320名 |
ジュニア声優クラス | 1クラス×16校 | 320名 |
ナレーターセミナー | 5クラス | 100名 |
計 | 149クラス | 2980名 |
2,980人のレッスン生が受けて平均して毎年30名程度が合格しているようなので、
合格者30人÷受験者2,980人=合格率1%
倍率はおよそ99倍となります。
日ナレに行っても声優になれないの?
数字だけみると、とても受かるとは思えませんが「日ナレに行っても声優になれないのか」というとそんなことはありません。
これまで多数の有名声優を輩出してきた実績や育成ノウハウもあり毎年30人程度は実際に声優になっています。
【倍率99倍・合格率1%】と見ると無理そうに思いますが、考え方を少し変えてみると日ナレだけで30位以内に入れば良いということです。
しかも日本全国の声優志望者ではなく「日ナレの中だけ」です。
1位を取るのは難しいかも知れませんが、1位を目指して高い意識を持ってレッスンに励めば30位までには入れそうな気がしてきませんか?
3,000人といっても、実は「なんとなく…」「とりあえず…」「試しに…」で通う人も多く、1クラス20名の中で「絶対に声優になると本気で思っている人」は半分いれば多いほうです。
受験者が3,000人いても、実は本気で目指すだけでライバルは半分以下になりますよ。
良かったら日ナレ以外の養成所・声優スクールも参考になさってくださいね。
高倍率でも尻込みしないために
考え方や視点を変える方法をもう一つ書いておきますね。
これは他のページでも書いていますが、例えば千人の中から一人を選ぶとなれば1/1000ですが、これを誰でも出来る方法で1/2つまり50%にする考え方があります。
やり方は簡単です。
「受かるか」
「受からないか」
と考えるようにします。
確率は50%です。
確かに誤魔化しかもしれませんが「気の持ちよう」はとても大切で「千人から一人」と考えるより、ずっと気持ちが楽に前へ踏み出せるようになると思います。
大切なことは受ける前から「会場に飲まれないこと」です。
「受かりっこない…」と思って受けるより、
「受かるかも!」と思って受けた方が可能性は飛躍的に上がるので、良かったら試してみてくださいね!
合格率アップには講師推薦、事務局推薦を獲得する
考え方ばかりだと、実際に何をしたら良いか分からないので具体的なことも説明していきますね。
関連事務所オーディションは1次~3次審査まであり、当然ですがまず1次審査を通過しなければ始まりません。
1次審査では講師推薦・事務局推薦という、講師や事務局が1次審査無しで通過できるよう推薦してくれる制度がありクラスにつき0~3人が選ばれます。
実際のところ2次審査の生徒は大半が推薦を受けているので、推薦が取れないようでは所属どころか3次審査に進むのも難しいのが現実です。
全国30位に入るためには、クラスでは「1位が当たり前」くらいの感覚でいたほうが良いと思いますよ。
どうすれば推薦を受けることができるの?
では、どうすれば推薦を受けることができるのか?
確実な方法はありませんが、推薦獲得のために最低限必要なことを説明していきますね。
普段のレッスンでトップ3までに入ること
講師・事務局の方々はレッスンでの成績や成長度などを判断して推薦する人を決めます。
実力がない・成長が見込めない人を2次審査に推薦してしまうと、講師・事務局員の見る目も疑われてしまいます。
レッスンで優秀な成績を収めクラスのTOP3に入ることが推薦を受ける最低限の条件です。
講師とのコミュニケーションや信頼関係を築く
講師も人間なので、例え実力が高くても関係の良くない生徒を推薦したいとは思わないでしょう。
また実力が同程度の人がいた場合、関係が良い生徒と悪い生徒どちらを選ぶかは明らかです。
味方になってもらうために講師との関係は良好に保っておくようにした方が良いですよ。
そのためにも、
- 講師が悪い・教え方が下手など他人のせいにしない
- どんな人でも悪口・陰口を言わない(周りまわって相手に伝わります)
この二つは、常に気を付けておくと良いと思います。
事務局員に覚えてもらうために
事務局の方がレッスンを見に来ることがありますが、このときだけアピールしても見透かされますし、無駄な力が入ったりしていつも通りの表現ではなくなるので、オススメ出来ません。
いつ事務局の方が来ても良いように、毎回本番のつもりでレッスンに励んでいれば気にする必要はありません。
レッスンで失敗したり上手くいかないことがあるかも知れませんが、本当に大切なのはそのあとのリカバリーです。
言われたことをすぐ改善して、次のことを出来るようすると成長度が早いので評価が上がります。
少し話がズレますが、ダメを貰ったときに「この位かな…」とやるのは時間もかかり、なかなか要求に応えられません。
実は思いっきり間違ってから調整した方が早く、大きく表現する感覚がつかめるのでオススメですよ。
さて、事務局員の印象に残る簡単な方法ですが、いつも明るく笑顔で挨拶したり見えない所で支えてくれていることに「〇〇してくれて、いつもありがとうございます」と感謝を伝えるだけで記憶に残る生徒になります。
事務局員が普段どんなことをしてくれているか、想像してみると良いかも知れませんね。
人間関係を良好に保ったり、挨拶、感謝を伝えることは、声優だけでなくどこでも役立つとても大切なことです。
養成所の段階から身に着けておいて損はありませんよ。